1980年代に一大ブームを巻き起こした「キョンシー」をご存じですか?
お札をおでこに貼った姿が印象的でしたね。
キョンシーブームの始まりは香港映画の『霊幻道士』!!
中国古来の伝承に登場する妖怪「キョンシー」を題材としたアクションホラーコメディです。
本作は香港、台湾、日本などで大ヒットを記録し、たくさんの亜流作品を生むきっかけとなりました。
その後、台湾映画の『幽幻道士』が日本で大ヒットし、
TBSが出資して台湾で『来来!キョンシーズ』というテレビドラマが製作されました。
「キョンシー映画」というのは、映画の一つのジャンルと言ってもいいくらいに、関連作品がたくさんあります。
その中でも、「霊幻道士」シリーズと「幽幻道士」シリーズはキョンシー映画を代表する人気作品ですね。
念のために読み方を書いておくと、「霊幻道士」は「れいげんどうし」、「幽幻道士」は「ゆうげんどうし」と読みます。
インパクトのある作品としては、オジキョンが登場する「ドラゴンキョンシー」というめちゃくちゃな吹替の作品もありました。
(ちなみにTV放送時のタイトルは、「再来!キョンシーズ」です。)
キョンシーブームの当時は、お札シールのおまけがついたガムやおもちゃ・本・スニーカー(アシックスのタイゴン)など関連商品がたくさん販売されていました。
さらには、ファミコンのソフトやキョンシーのマンガまで出て、子供たちからとても人気がありましたね。
そして、『霊幻道士』と言えばこの人です!
ラム・チェンイン(林正英)演じる「先生」ことチェン道士ですね。
(字幕版と吹き替え版では名前が違います。)
武術と法術に秀でた頼もしい先生です。
弟子のチュウサムとモンチョイを日頃から厳しく指導しています。
ラム・チェンインは中国武術・詠春拳の達人で、ブルース・リーの映画「燃えよドラゴン」で武術指導のアシスタントを務めている、すごい人です。
17歳でスタントマンとして映画界に入り、1971年「ドラゴン危機一発」に端役で出演します。
その後は「ユン・ピョウ in ドラ息子カンフー」など数多くのアクション映画に出演し、
その中でも『霊幻道士』で演じた道士は、「ラム・チェンイン=道士」というイメージがつくほどのハマリ役でした。
一方、『幽幻道士』と言えばこの人です!
リュウ・ツーイー(劉致妤)演じる「テンテン」です。
キョンシーブームの当時、大人気の女の子でした。
日本では劉致妤の読み方がリュウ・ツーイーで定着していますが、正しくはリュウ・ジーユーと発音するそうです。
現在はシャドウ・リュウという名前で活動されています。
御存じの方も多いとは思いますが、スイカ頭のリュウ・ツーハン(ジョニー・リュウ)は実の兄です。
11 歳の時には来日して横浜中華学院に入学し、日本語を習得してから、日本の芸能界で活動しています。
1993 年から 1994 年にかけてはアイドルグループ「黒 BUTA オールスターズ」に在籍し、テレビや ラジオなどで活躍しました。
「黒 BUTA オールスターズ」というのは、ELT の持田香織も在籍していたグループです。
中学卒業後は台湾へ戻り、地元の高校に入学しました。
2000 年に入って台湾の芸能界に本格復帰し、ドラマやバラエティ番組などに出演。
2003 年には日本の芸能界へ復帰しました。
この際に、芸名を「テンテン」から「シャドウ・リュウ」へ改名。
その後は、ときどき日本のバラエティ番組に出演し、2005年には映画「着信アリ2」にも出演しています。
現在は松竹芸能株式会社に所属しています。
テンテンのことをもっと詳しく知りたい方は、ダーク三世さんが運営する『テンテンメモリアルHP』をご覧ください。
テンテン以外にも、チビクロ・スイカ頭・デブ隊長など個性的なキャラクターたちが作品を盛り上げていました。
懐かしい顔ぶれですね!
ちなみに「霊幻道士」シリーズはストーリーにつながりはなく、全て独立した内容となっています。
一方の「幽幻道士」シリーズは『幽幻道士』・『幽幻道士2』・『幽幻道士3』のストーリーがつながっていて、
それ以外の『幽幻道士4』・『来来!キョンシーズ』・『新・幽幻道士/立体奇兵』・『霊幻少女 帰ってきたテンテン』はそれぞれ独立した内容となっています。
余談ですが、嵐の大野智さんもキョンシーが好きみたいですね。
『嵐にしやがれ』で霊幻道士を観たことについて語っています。
その詳細についてはこちらの記事をご覧ください。
2012年にはテレビ東京で『好好!キョンシーガール~東京電視台戦記~』が放送されました。
こちらは川島海荷が本人役で主演している日本のテレビドラマです。
川島海荷が9nineのメンバーとともに、現代によみがえったキョンシーと戦います。
主題歌の『イーアル!キョンシー feat.好好!キョンシーガール』は9nineが歌っています。
さらに、2013年には『呪怨』シリーズ監督の清水祟がプロデュースした
『キョンシー』という香港映画が上映されました。
80年代のキョンシー映画にオマージュを捧げた作品です。
チン・シュウホウ、アンソニー・チェン、リチャード・ン、ビリー・ロウなど、かつて『霊幻道士』に出ていた役者さんが出演しています。
BGMに『霊幻道士』の挿入歌「鬼新娘」が使われるなど、劇中に数々のオマージュが散りばめられています。
当サイトでは、『霊幻道士』と『幽幻道士』をメインとした、キョンシーの映画やドラマに関する情報を載せていきます!
ラム・チェンインが活躍する【霊幻道士シリーズ】については、こちらの記事をどうぞ!
テンテンが活躍する【幽幻道士シリーズ】については、こちらの記事をどうぞ!
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