「来来!キョンシーズ」
「来来!キョンシーズ」の作品情報
製作年:1988年
製作国:台湾
監督:シュ・イェンウェン、ツゥー・クヨン
製作:ツァイ・ヤンミン
出演者:リュウ・ツーイー(シャドウ・リュウ)、リュウ・ツーハン、チェン・ツーチャン、チェン・トンツン、アンアン、ホン・イーユェン、チャン・キント―、ホァン・ツンイ、パン・サン
上映時間:220分(全10話)
主題歌
『キョンシー!!!』
作詞:松本隆 作曲:細野晴臣 編曲:鷺巣詩郎 歌:秋山絵美
「来来!キョンシーズ」のあらすじ
ある日のこと、金おじいさんの義荘に暮らすテンテン、スイカ頭、トンボたちの元に、長三道士からの手紙が届いた。
チビクロの父親、杜平(とへい)が出稼ぎ先で死亡したため、キョンシーとなって長三道士に導かれて街に戻って来るというのだ。
杜平の帰りを待っていた金おじいさん一行と合流した長三道士は、「杜平は大きな悔いを残して世を去ったため、肉親の手でないと目を閉じられない」と伝え、妻であるカエデが試みるが目は閉じず、金おじいさんの法術ですら効果が無い。
金おじいさんは、杜平がよほど大きな悔いを残したのだと悟り、このまま埋葬すれば必ず凶暴化するとカエデに伝える。
そこにベビーキョンシーが現れて、杜平を含めたキョンシー全員のお札をはがしてしまう!
「来来!キョンシーズ」の各話タイトル
第一回 幽幻道士登場!
第二回 真昼のベビーキョンシー
第三回 地獄のキングキョンシー
第四回 霊魂”フィフィー”登場!
第五回 チビクロ・キョンシーか?
第六回 戦え!テンテン道士軍団
第七回 悪漢コウモリ道士出現!
第八回 テンテンたちと海賊キョンシーの友情!?
第九回 仙人・ジジ助現る!
最終回 幽幻道士たちの旅立ち
「来来!キョンシーズ」の感想
この『来来!キョンシーズ』は、「幽幻道士」シリーズの日本での人気を受け、TBSが出資して台湾で製作されたテレビドラマです。
初めてテレビで放送された頃は平均視聴率15%の人気番組でした。
当時の放送を見ていた人は、秋山絵美さんが歌う主題歌『キョンシー!!!』や冒頭シーンの長三道士のセリフ「キョンシー様のお通りだー!」を覚えているのではないでしょうか。
全体のストーリーは、
第一部「がんばれ!テンテンの巻」
第二部「狂暴殺人キョンシーの巻」
第三部「悪漢コウモリ道士の巻」
という三部構成になっています。
本作はチビクロの家族が登場したり、スイカ頭はキョンシーじゃないなど、映画とは少し設定が違います。
『来来!キョンシーズ』独自の登場人物としては、
浩雲(こううん)
チビクロの母・カエデ
チビクロの父・杜平(とへい)←キョンシーです
銭高道士
コウモリ道士
バンボロキョンシー
海賊キョンシー
蛸壺小僧フィフィー
仙人ジジ助
など、個性豊かなキャラクターがたくさんいます。
この作品はとにかく明るい雰囲気で、テンテンを始めとする子供たちの活躍がたくさん描かれています。
他のキョンシー映画は夜のシーンが多いのですが、この作品は昼間の明るいシーンがとても多いですね。
子供たちがイタズラをしたり、ゲームをして遊ぶシーンも結構あって、明るく楽しい雰囲気がよく出ています。
テンテンたちは、子供だけでキョンシー退治に行ったり、強敵・コウモリ道士に戦いを挑むなど、無謀なことをして話を盛り上げてくれます(笑)。
特にチビクロは何かと問題を大きくしていましたね。
そして、テンテンたちをピンチから何度も救うのが浩雲(こううん)です。
この人はおいしいとこ取りのかっこいい役ですね。
浩雲と言えば、「浩雲、幸運を祈る」というギャグのようなセリフが印象的です(笑)。
この浩雲にいつも捕まえられそうになっているのがベビーキョンシーです。
毎回ちゃっかり逃げるけどね。
ベビーキョンシーはいたずらもするけど、今作では何度もテンテンたちを救ってくれる味方なんです。
かわいくて誰もかなわない、最強の助っ人です。
味方と言えば、テンテンたちが法術で操って仲間になる海賊キョンシーや、コウモリ道士の手下である蛸壺小僧のフィフィーもとても面白いアイデアだと思います。
仙人ジジ助もクセのあるいいキャラですね。
最後の戦いでは、金おじいさん・浩雲・仙人ジジ助による合体技を繰り出してくれます。
強敵であるコウモリ道士とバンボロキョンシーも個性的でインパクトの強いキャラクターになっています。
バンボロキョンシーは顔が怖い。
グレートバンボロになるとさらに顔が怖くなる。
キョンシーの強さは顔の怖さに比例するという法則があるのかもしれません(笑)。
デブ隊長が一人でおとりになってバンボロキョンシーに襲われるのは、さすがにかわいそうです。
金おじいさんは無茶な作戦を立ててくれますね。
金おじいさんの無茶ぶりに答えるデブ隊長もいい度胸してるけど。
テンテンたちとコウモリ道士の最後の戦いは、お互いに総力戦のわりにはあっさりとしていたので少しもったいない気もします。
この戦いにもっと時間を割いていれば、さらに盛り上がったような気がします。
いずれにしてもこの『来来!キョンシーズ』は、子供に最もおすすめのキョンシー作品ですね!
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