「幽幻道士2」
「幽幻道士2」の作品情報
原題: 哈囉殭屍
製作年:1987年
製作国:台湾
監督:ワン・ツーチョン
製作:チン・チュンリャン、ツァイ・ヤンミン
出演者:リュウ・ツーイー(シャドウ・リュウ)、リュウ・ツーハン、アンアン、チャン・タイスン、シュー・ミンダー、ホン・イーユェン、チャン・キント―、ホァン・ツンイ、パン・サン
上映時間:97分
「幽幻道士2」のあらすじ
キョンシー化した親方を封印した金おじいさんは、彼を故郷に埋葬するため、孫娘テンテンや孤児のチビクロたちを連れて馬車を走らせていた。
その途中、キョンシー隊を連れた道士がベビーキョンシーに手を焼いている場面に遭遇する。
ベビーキョンシーに封印を解かれて復活した親方キョンシーは道士を噛み、そのまま行方をくらませてしまう。
やがて親方キョンシーは道士が連れていたキョンシーたちと一緒に街に現われ、住民たちを襲いはじめる。
「幽幻道士2」の感想
前作『幽幻道士』の続編で、テンテンたちと親方キョンシーとの戦いを描いた作品です。
始まりからラストまで飽きさせないストーリーに、子供たちやキョンシーの派手なアクション、新たな法術のシーン、テンテンのかわいいダンスなどなど、見どころ満載で前作よりも完成度の高い作品になっています。
『幽幻道士2』は「幽幻道士」シリーズの中でも1、2を争う出来栄えだと思います。
ラストシーンには涙した人も多いのではないでしょうか。
ちなみに今作は、チビクロ役がチェン・ツーチャンからアンアンに変わっていて、デッパ役はホァン・グオシューからシュー・ミンダーに変わっています。
物語の始めの方で、金おじいさんからベビーキョンシーの誕生秘話が語られるのですが、あのかわいらしいベビーキョンシーには悲しい物語があるのです。
そのベビーキョンシーが今作では要所要所で問題を引き起こすのですが、冷静に考えるとベビーキョンシーがいなければ、誰もキョンシーの被害にあわずに済んだのに・・・。
ベビーキョンシーはとてもかわいいのですが、今作では困った問題児ですね。
今作は始めから親方キョンシーが暴れ出して犠牲者が出てしまい、かなりシリアスな内容なのですが、お遊び的なほんわかしたシーンもいくつかあります。
その一つにテンテンがキョンシーたちとダンスを踊るシーンがあるのですが、幼稚園のおゆうぎ会のようなダンスを披露するテンテンがとてもかわいい。
(念のために書いておきますが、僕はロリコンではありません。)
このキョンシーダンスのシーンですが、撮影当時テンテンを演じるリュウ・ツーイー(シャドウ・リュウ)は、内心「つまらないなあ」と思っていたそうですよ(笑)。
リュウ・ツーイー(シャドウ・リュウ)は、前作『幽幻道士』の頃より少し成長していて、さらにかわいくなっていますね。
おそらく今作がテレビで放映されてから、テンテンの人気は決定的になったのではないでしょうか。
チビクロたちは親方キョンシーとの戦いでいろんなアクションシーンを見せてくれます。
今作でチビクロを演じるアンアンはアクションが苦手らしく、ヌンチャクを使ったシーンでは何度も失敗したそうです。
チビトラ(チャン・タイスン)は最も運動神経がよく、なかなか強くて一番派手なアクションを見せてくれます。
デッパ(シュー・ミンダー)も運動神経がよくて、いい動きで親方キョンシーと戦います。
ちなみに、チビトラを演じるチャン・タイスンとデッパを演じるシュー・ミンダーは、李堂華という雑技団のメンバーなんです。
スイカ頭(リュウ・ツーハン)はキョンシーと戦うシーンでもいちいち笑いを入れてくれるので面白い。
しかも、今作では最もインパクトのある役どころとなっています。
その他の登場人物として、神父・シスター・ロバート(←なぜかこの人だけ名前がある)というアメリカ人がいるのですが、この人たちは金おじいさんの寺からキョンシーを盗み出すという、悪い大人たちです(笑)。
この人たちとベビーキョンシーのせいで事態は悪化していきます。
こういうトラブルメーカーがいるからこそ、キョンシー映画のストーリーは盛り上がっていくのですね(笑)。
親方キョンシーのメイクは前作『幽幻道士』とは全然違っていて、ずいぶん男前のキョンシーになっています。
この親方キョンシーは狂暴化していて、なんとお札が効かない!
金おじいさんがお札を貼ってもメラメラと燃えてしまうという、手に負えないキョンシーになっています。
しかも、ラストの戦いでは特殊霊魂すらも負けてしまうという、まさに最強のキョンシーですね。
こんな強い親方キョンシーを倒す方法なんてあるのかと思いながら観ていると、金おじいさんの法術により、チビクロたちが「たこつぼ小僧」という特殊霊魂の強化版のようなものに変身します。
たこつぼ小僧は非常に強くて、ついに親方キョンシーを倒すのですが、親方キョンシーはまさかの復活を遂げてしまいます!
そして、スイカ頭によって壮絶なラストを迎えることに・・・。
今作を一言で紹介するなら、「泣けるキョンシー映画」ですね。
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